Japanese
English
特集 十二指腸・小腸疾患アトラス
Ⅱ.炎症性疾患
治療行為に伴う粘膜傷害
盲係蹄症候群
Blind loop syndrome
馬場 重樹
1
,
大野 将司
2
,
九嶋 亮治
3
Shigeki Bamba
1
,
Masashi Ohno
2
,
Ryoji Kushima
3
1滋賀医科大学医学部基礎看護学講座(生化学・薬理学・栄養学)
2滋賀医科大学医学部消化器内科
3滋賀医科大学医学部病理学講座
キーワード:
ブラインドループ症候群
,
小腸内細菌異常増殖症
,
蛋白漏出性胃腸症
Keyword:
ブラインドループ症候群
,
小腸内細菌異常増殖症
,
蛋白漏出性胃腸症
pp.642-643
発行日 2024年4月25日
Published Date 2024/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001401
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疾患の概要
盲係蹄症候群(blind loop syndrome:BLS)は手術により生じた解剖学的盲係蹄(blind loop)に細菌の異常増殖をきたし,下痢や貧血,消化吸収不良を呈する病態である。本症候群には,腸管術後に解剖学的に盲係蹄を形成して症状を呈する狭義のものと,原因を問わず腸管内容物の停滞による腸内細菌叢の異常増殖により症状を呈する広義のものがある(表1)1)。近年,盲係蹄症候群の病態は小腸内細菌の異常増殖が主であると考えられるようになり,小腸内細菌異常増殖症(small intestinal bacterial overgrowth:SIBO)と呼称されている。
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