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特集 基本が大切 胃内視鏡診断
[各論]
【Topics】MALT1遺伝子転座を伴う胃MALTリンパ腫の内視鏡診断の限界と工夫
Limitations and breakthrough in endoscopic diagnosis of gastric MALT lymphoma with MALT1 gene translocation
山形 拓
1
,
嶋田 奉広
1
,
藤島 史喜
2
,
伊藤 啓
1
Taku Yamagata
1
,
Tomohiro Shimada
1
,
Fumiyoshi Fujishima
2
,
Kei Ito
1
1仙台市医療センター仙台オープン病院消化管・肝胆膵内科
2東北大学病院病理部
キーワード:
API2-MALT1遺伝子転座
,
ピロリ陰性
,
多角的解析
Keyword:
API2-MALT1遺伝子転座
,
ピロリ陰性
,
多角的解析
pp.292-296
発行日 2024年2月25日
Published Date 2024/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000001247
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はじめに
悪性リンパ腫には多彩な亜型があり,mucosa-associated lymphoid tissue(MALT)は胃で最も頻度が高いB細胞性の非ボジキンリンパ腫である。胃MALTリンパ腫は日常臨床でしばしば遭遇し,内視鏡診断に関する報告も多く,内視鏡医にはなじみ深い腫瘍といえる。しかし,多彩な形態をとるために内視鏡診断が難しく,低異型度腫瘍であるために小さな生検検体では病理診断が難しい症例も存在するため,決して軽視できない疾患といえる。本稿では敷石状の形態を呈し,複数回の生検で診断がつかず,ESDで得られた検体を多角的に解析することで,MALT1遺伝子転座を伴う胃MALTリンパ腫と診断した1例を提示する。本例の経験をもとに,診断が難しい症例の対処法を解説する。
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