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特集 表在性非乳頭部十二指腸上皮性腫瘍(SNADET)の内視鏡診断と治療
[治療]
各切除方法の適応とコツ Pocket-creation methodを用いたSNADETに対するESDのコツ
Pocket-creation method
三浦 義正
1
,
福田 久
1
,
上野 貴
1
,
関口 裕美
1
,
岩下 ちひろ
1
,
野本 佳恵
1
,
高橋 治夫
1
,
井野 裕治
1
,
山本 博徳
1
Yoshimasa Miura
1
,
Hisashi Fukuda
1
,
Takashi Ueno
1
,
Hiromi Sekiguchi
1
,
Chihiro Iwashita
1
,
Yoshie Nomoto
1
,
Haruo Takahashi
1
,
Yuji Ino
1
,
Hironori Yamamoto
1
1自治医科大学内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
pocket-creation method
,
十二指腸Kerckringひだ
,
injectable knife
Keyword:
pocket-creation method
,
十二指腸Kerckringひだ
,
injectable knife
pp.787-792
発行日 2023年6月25日
Published Date 2023/6/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000774
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はじめに
1990年代後半に開発されたESDは,消化管腫瘍に対する内視鏡治療を激変させた。胃,食道そして大腸ではすでに確立された治療手技といっても過言ではないESDであるが,十二指腸ではその様相は現在でも異なる。十二指腸は他の消化管とは大きく異なる解剖学的な特徴がいくつかあり,これを理解することなく安全にESDを行うことは困難である。偶発症もいったん起こしてしまうと,他の消化管とはその治癒過程が大きく異なる。すなわち術中穿孔のみならず,遅発穿孔にも配慮した治療戦略を立てなければいけない。2009年に報告した治療成績では1),穿孔率は22%〔遅発穿孔症例(治療2日目に緊急手術)を1例含む〕と高率であり,とても内視鏡治療として成り立つ成績ではなかった。
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