序説 IEE 何を見ているのか

Introductory remarks IEE: What are we looking at?

　特集テーマは「進化し続けるIEE」である。IEEとはimage enhanced endoscopyの略称で，白色光を青と緑の狭帯域光に変換するシステムを用いて，消化管の粘膜表面の模様や血管の輪郭を強調する画像強調内視鏡のことである。現在，NBI（narrow band imaging），BLI（blue laser imaging），LCI（linked color imaging）などが日常診療で用いられ，現在では，癌の確定診断には不可欠な手技になった。さらに，食道はNBI観察から，胃はLCI観察から開始したほうが白色光観察より癌の発見率が高いなど，もはや消化管内視鏡診断はIEEなしでは成り立たなくなってきている。