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特集 胃疾患アトラス 改訂版
各論
Ⅰ. 隆起を呈する病変
2. 上皮性・腫瘍性隆起病変
A. 亜有茎性・有茎性隆起
胃底腺ポリープ内癌
Adenocarcinoma in fundic gland polyp
南澤 昌郁
1,2
,
大工原 誠一
2,3
,
長屋 匡信
2
Masafumi MINAMISAWA
1,2
,
Seiichi DAIKUHARA
2,3
,
Tadanobu NAGAYA
2
1飯田市立病院消化器内科
2信州大学医学部附属病院消化器内科
3まつもと医療センター消化器内科
キーワード:
プロトンポンプ阻害薬
,
胃底腺ポリープ
,
adenocarcinoma
Keyword:
プロトンポンプ阻害薬
,
胃底腺ポリープ
,
adenocarcinoma
pp.74-75
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000359
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疾患の概要
胃底腺ポリープ(fundic gland polyp:FGP)は組織学的に胃底腺の過形成や囊胞状拡張を特徴とする非腫瘍性隆起性病変である。頻度は1.8~5.9%で,中年女性に好発する。一般にH.pylori感染と萎縮のない胃底腺領域に多発し,FGPの存在自体が胃癌の低リスク因子であると考えられてきた。しかし,近年ではFGP内に腺癌が発生することが報告されている。「fundic gland polyp adenocarcinoma」をキーワードとして医学中央雑誌およびPubMedで検索したところ,過去10年間での報告は13例であった。特に,発赤や陥凹を伴うFGPは癌が併存している可能性を考慮して慎重な経過観察や適切な治療を行う必要がある。
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