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特集 内視鏡データリファレンスブック2022
【臓器別】
十二指腸・小腸
小腸出血
Small-bowel bleeding
内田 元太
1,2
,
中村 正直
2
,
長屋 寿彦
1
,
山村 健史
2
,
川嶋 啓揮
3
Genta UCHIDA
1,2
,
Masanao NAKAMURA
2
,
Toshihiko NAGAYA
1
,
Takeshi YAMAMURA
2
,
Hiroki KAWASHIMA
3
1JA岐阜厚生連東濃中部医療センター東濃厚生病院消化器内科
2名古屋大学大学院医学系研究科消化器内科学
3名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部
キーワード:
カプセル内視鏡
,
バルーン内視鏡
,
再出血
Keyword:
カプセル内視鏡
,
バルーン内視鏡
,
再出血
pp.673-677
発行日 2022年4月25日
Published Date 2022/4/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000152
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Ⅰ 疾患概念
従来,上部・下部消化管内視鏡検査を行っても原因不明の消化管出血が,原因不明消化管出血(obscure gastrointestinal bleeding:OGIB)と定義されてきた。しかし近年では,小腸内視鏡の進歩に伴い小腸出血(small-bowel bleeding:SBB)の診断能が向上したことから,American College of GastroenterologyのガイドラインにおいてOGIBの定義の変更が提案されている1)。すなわち,小腸の精査を行っても出血源の診断が困難な場合に(狭義の)OGIBという用語が用いられ,小腸の精査を行っていない従来の(広義の)OGIBは小腸出血疑い(suspected SBB)と定義されている。小腸出血は,顕性出血を伴うovert SBBと,顕性出血を伴わないoccult SBBに分けられる。さらにovert SBBは,出血が続いているovert ongoing SBBと過去に出血したovert previous SBBに分けられる。
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