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特集 胃癌内視鏡診断の最新ムーブメント―H. pylori陰性胃癌のすべて
[各論 H. pylori未感染胃癌]
胃底腺型胃癌
Gastric adenocarcinoma of fundic-gland type
上山 浩也
1
,
八尾 隆史
2
,
池田 厚
1
,
谷田貝 昴
1
,
赤澤 陽一
1
,
竹田 努
1
,
上田 久美子
1
,
北條 麻理子
1
,
永原 章仁
1
Hiroya Ueyama
1
,
Takashi Yao
2
,
Atsushi Ikeda
1
,
Noboru Yatagai
1
,
Yoichi Akazawa
1
,
Tsutomu Takeda
1
,
Kumiko Ueda
1
,
Mariko Hojo
1
,
Akihito Nagahara
1
1順天堂大学医学部消化器内科
2順天堂大学大学院医学研究科人体病理病態学
キーワード:
胃底腺型胃癌
,
胃底腺型腺癌
,
胃底腺粘膜型腺癌
Keyword:
胃底腺型胃癌
,
胃底腺型腺癌
,
胃底腺粘膜型腺癌
pp.227-234
発行日 2022年2月25日
Published Date 2022/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/endo.0000000048
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はじめに
胃底腺型胃癌は,2010年に筆者らが提唱した低異型度の胃腫瘍である。『胃癌取扱い規約 第15版』では胃底腺型腺癌という名称で特殊型の一つとして新たに追加され,2019年にはWHO分類第5版にもoxyntic-type adenomaとadenocarcinoma of fundic-gland typeという名称で新たに掲載された1)。海外では粘膜内病変は癌と診断されないためoxyntic-type adenomaと命名され,SM癌のみadenocarcinoma of fundic-gland typeとして扱われる。WHO分類のoxyntic-type adenomaとgastric adenocarcinoma of fundic-gland typeの腫瘍としての病理組織像や疾患概念は同じであり,本邦では粘膜内病変もSM癌も胃底腺型腺癌と診断されるため,国内外において用語の使用には注意する必要がある2)。また,胃底腺型胃癌はHelicobacter pylori(H. pylori)未感染胃癌の一つであり,病理組織学的に純粋な胃底腺型腺癌に加え腺窩上皮への分化も示す胃底腺粘膜型腺癌が存在し,おのおのの特徴が明らかになった2,3)。
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