特集 十二指腸はこう診る
総論 十二指腸の臨床解剖
麻生 喜祥
1
,
鶴見 賢直
,
橋本 佳和
,
大木 亜津子
,
長尾 玄
,
竹内 弘久
,
鈴木 裕
,
阪本 良弘
,
仲村 明恒
,
磯村 杏耶
,
柴原 純二
,
阿部 展次
1杏林大学 医学部消化器・一般外科
キーワード:
局所解剖学
,
十二指腸
Keyword:
Duodenum
,
Anatomy, Regional
pp.929-940
発行日 2020年7月25日
Published Date 2020/7/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020388227
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十二指腸の臨床解剖について概説する。十二指腸は胃から空腸をつなぐ管腔臓器であり、長さは約25cmと短いが、球部・下行部・水平部・上行部に分けられる。球部~下行部後壁には胃十二指腸動脈などが近接し、下行部背側には下大静脈が広く接している。水平部は腹側に位置する上腸間膜動脈や背側に位置する大動脈から影響を受けることもある。また、胆嚢や総胆管、結腸も近接している。膵臓とは下行部~水平部で相接しており、乳頭部に近づくにつれ下行部の内壁は漿膜構造がみられなくなる。内視鏡医が十二指腸内腔で観察・処置しているときは、近接している血管や臓器はあまり意識することは少ないと思われるが、これら近接臓器を意識しながら内視鏡診療を行うことも時として重要だと考えられる。
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