十二指腸腫瘍性病変に対する診療の進歩
十二指腸の解剖と生理機能
中尾 将光
1
,
岡 政志
1埼玉医科大学 消化器内科・肝臓内科
キーワード:
局所解剖学
,
十二指腸
,
十二指腸鏡法
,
器官形成
,
腹部CT
Keyword:
Anatomy, Regional
,
Duodenoscopy
,
Duodenum
,
Organogenesis
pp.1543-1549
発行日 2014年10月20日
Published Date 2014/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2015053653
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十二指腸は,胃幽門輪に続く小腸の近位側の部分で,約25cmの短い管腔臓器である.十二指腸で内視鏡を実施するにあたっては,視野確保が難しく,その操作が不安定であるため,十二指腸病変に対する内視鏡治療は困難な場合が多い.その理由として,管腔が狭い,2ヶ所の屈曲を有している,後腹膜に固定されているといった解剖学的特徴が挙げられる.また,壁構造が薄いことや,Vater乳頭から膵液や胆汁の消化液が流出するため,穿孔の危険性が高いとされている.十二指腸での内視鏡の観察・治療を行う場合は,その解剖学的特徴や生理機能をよく理解して取り組むべきである.
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