特集 すべてがわかるIBDの内視鏡
Crohn病の内視鏡 定型病変と非定型病変
江崎 幹宏
1
,
芥川 剛至
,
下田 良
,
鶴岡 ななえ
,
坂田 資尚
,
藤本 峻
,
冬野 雄太
,
平野 敦士
,
梅野 淳嗣
,
鳥巣 剛弘
1佐賀大学医学部附属病院 光学医療診療部
キーワード:
Crohn病
,
感度と特異度
,
鑑別診断
,
消化管内視鏡法
,
カプセル内視鏡法
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Sensitivity and Specificity
,
Crohn Disease
,
Endoscopy, Gastrointestinal
,
Capsule Endoscopy
pp.240-246
発行日 2020年2月25日
Published Date 2020/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020163372
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Crohn病(CD)の定型病変と非定型病変の内視鏡所見について概説する。定型病変とは診断基準の主要所見に含まれる縦走潰瘍と敷石像を指すが、これらの所見は他疾患でもみられるため、本症でみられる縦走潰瘍と敷石像の内視鏡的特徴に精通しておく必要がある。一方、潰瘍性大腸炎に類似したびまん性発赤粘膜の併存、あるいはアフタ性病変の多発のみが観察されるCDも存在する。これらの非定型病変が主体となる症例では、前者であれば病変の連続性や罹患部位、あるいは小腸病変の有無が鑑別のポイントとなり、後者ではアフタ性病変の形態や病変配列に着目することが重要である。近年、CDの消化管病変の評価にカプセル内視鏡(CE)が用いられる機会が増えているが、小腸CE下に観察されるアフタ性病変の配列に着目することが、小腸CDの拾い上げに有用であることが多施設研究結果から示唆されている。
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