特集 すべてがわかるIBDの内視鏡
潰瘍性大腸炎の内視鏡 潰瘍性大腸炎関連腫瘍 内視鏡治療の適応と治療成績
浦岡 俊夫
1
,
中田 昂
,
佐藤 圭吾
,
關谷 真志
,
橋本 悠
,
田中 寛人
,
保坂 浩子
,
下山 康之
,
吉田 光宏
,
栗林 志行
1群馬大学 大学院医学系研究科内科学講座消化器・肝臓内科学
キーワード:
画像強調
,
感度と特異度
,
大腸内視鏡法
,
大腸炎-潰瘍性
,
大腸腫瘍
,
診療ガイドライン
,
治療成績
,
内視鏡的粘膜下層剥離術
Keyword:
Colorectal Neoplasms
,
Endoscopic Mucosal Resection
,
Image Enhancement
,
Sensitivity and Specificity
,
Colitis, Ulcerative
,
Colonoscopy
,
Treatment Outcome
,
Practice Guidelines as Topic
pp.233-239
発行日 2020年2月25日
Published Date 2020/2/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020163371
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潰瘍性大腸炎関連腫瘍、特に大腸癌合併のバイオマーカーとなるdysplasiaの取り扱いについてこれまで多くの議論が交わされてきたが、近年は内視鏡的切除がより注目され、切除件数が増加傾向にあるなどその介入効果に期待が高まっている。欧米のガイドラインで提唱されるendoscopically resectableやendoscopically visible dysplasiaはシンプルな概念で、今後標準化される可能性があるがそのエビデンスが十分ではない。内視鏡的粘膜下層剥離術は、粘膜下層の線維化を伴う潰瘍性大腸炎関連腫瘍に対して一括切除が可能な理想的な内視鏡的切除法であり、その後の治療方針を決定するうえで重要な役割を果たすと思われる。以上から、dysplasiaに対する内視鏡的切除の適応や切除後のサーベイランスなどの取り扱いを明らかにすることが、喫緊の課題である。
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