特集 結石除去を極める
胆石・膵石の成因と性状
大屋 敏秀
1
,
田妻 進
1労働者健康安全機構中国労災病院 消化器内科
キーワード:
Cholesterol
,
Estrogens
,
Progesterone
,
胆汁
,
胆石症
,
妊娠合併症
,
肥満
,
ATP-Binding Cassette Transporters
,
Leptin
,
メタボリックシンドローム
,
肝内結石症
,
膵石
,
胆石
,
胆嚢結石症
,
膵炎-慢性
Keyword:
Bile
,
Obesity
,
Cholelithiasis
,
Cholesterol
,
ATP-Binding Cassette Transporters
,
Progesterone
,
Pregnancy Complications
,
Estrogens
,
Metabolic Syndrome
,
Leptin
,
Cholecystolithiasis
,
Gallstones
,
Pancreatitis, Chronic
pp.1594-1600
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020117085
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胆石症は、胆嚢、総胆管、肝内胆管において、胆汁成分が析出・凝集して発生する。胆石は、成分からコレステロール石と色素石に分類され、成因は異なる。コレステロール石は、コレステロール過飽和胆汁の生成に伴い発生する。過飽和胆汁は、5F(fatty、female、over-forty、fertile、white)に代表される多くの因子の影響を受けて出現する。一方、色素石は胆道系の炎症の影響を受けてビリルビンの溶存形態の変化に伴い発生する。膵石の形成機序は、慢性膵炎の存在下に蛋白(ラクトフェリン、PSP)の過剰な発現・分泌が発生し、膵液中の炭酸カルシウムの沈着・凝集を経て発生する。蛋白凝集の状態であればX線陰性石、蛋白に加えてカルシウムの沈着が起これば陽性石としてとらえられる。
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