特集 結石除去を極める
膵石の画像診断と標準的治療戦略
金 俊文
1
,
豊永 啓翔
,
植木 秀太郎
,
筑後 孝紀
,
石井 達也
,
林 毅
,
高橋 邦幸
,
潟沼 朗生
1手稲渓仁会病院消化器病センター
キーワード:
画像診断
,
砕石術
,
膵空腸吻合術
,
膵切除
,
アルゴリズム
,
磁気共鳴胆道膵管造影
,
膵石
,
膵炎-慢性
,
結石摘出術
,
膵管鏡法
,
腹部CT
Keyword:
Lithotripsy
,
Algorithms
,
Pancreaticojejunostomy
,
Pancreatectomy
,
Diagnostic Imaging
,
Cholangiopancreatography, Magnetic Resonance
,
Pancreatitis, Chronic
pp.1608-1615
発行日 2019年11月25日
Published Date 2019/11/25
DOI https://doi.org/10.24479/J02312.2020117087
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膵石は慢性膵炎に合併し膵液うっ滞の原因となる病態であり、慢性膵炎の増悪防止の観点からその治療は重要である。膵石には蛋白栓と石灰化結石の2種類があり、石灰化結石はX線検査やCTにて高吸収域を呈し同定は容易であるが、蛋白栓の同定は容易でないことが多い。ただし、画像検査の際には膵石の有無だけではなく、慢性膵炎併存膵癌の有無を確認することが重要となる。治療対象となる膵石は、一般的には疼痛や膵炎などの成因となる結石であり、内科的治療として膵石破砕と内視鏡的膵石除去、外科的治療として膵管減圧術あるいは膵切除術が適応となる。膵石破砕については、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)が標準治療となるが、近年では膵管鏡下砕石術も施行されるようになっている。内視鏡的膵石除去に際しては、内視鏡的膵管口切開術(EPST)とバルーンカテーテルあるいはバスケットカテーテルを用いた除去術を実施するが、嵌頓のリスクに留意する必要がある。
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