特集 てんかん-知識のアップデート:基本から最新のトピックスまで
小児で重要なてんかん症候群 良性乳児てんかん・良性家族性乳児てんかん
田中 学
1
1埼玉県立小児医療センター 総合診療科
キーワード:
Carbamazepine
,
鑑別診断
,
脳波記録法
,
てんかん-良性新生児
Keyword:
Diagnosis, Differential
,
Carbamazepine
,
Electroencephalography
,
Epilepsy, Benign Neonatal
pp.1662-1665
発行日 2021年10月1日
Published Date 2021/10/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2022030538
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<Key Points>(1)てんかん診断における「良性」、「自然終息性」という用語は慎重に扱う必要がある。(2)SLFIE/SLNFIEには同様の発作や発作性運動誘発性舞踏アテトーゼ(PKC)の家族歴をもつ症例があり、詳細な病歴聴取が診断に有用である。(3)発作時脳波記録がないと判断困難なものもあるが、大部分の発作型は焦点性発作あるいは二次性全般化発作である。(4)ナトリウムチャネル阻害薬が有効で、治療の第一選択はカルバマゼピンの少量内服である。(5)治療への反応性の高さがSLFIE/SLNFIEの特徴であり、発作が治まらない場合はほかのタイプのてんかんや病態を疑う必要がある。
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