特集 日常診療に役立つ小児画像診断のコツ
MRI 中枢神経系(その2) 脳腫瘍
中井 義知
1
,
赤澤 健太郎
,
山田 惠
1京都府立医科大学 放射線医学教室
キーワード:
下垂体腫瘍
,
MRI
,
トルコ鞍
,
脳腫瘍
,
テント下腫瘍
,
側脳室
Keyword:
Brain Neoplasms
,
Infratentorial Neoplasms
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Pituitary Neoplasms
,
Sella Turcica
,
Lateral Ventricles
pp.1451-1457
発行日 2021年9月1日
Published Date 2021/9/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2022011606
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
<Key Points>(1)後頭蓋窩腫瘍で、CTにて高吸収を呈し、拡散低下をきたす腫瘍は髄芽腫やAT/RTが疑われ、毛様細胞性星細胞腫との鑑別になる。(2)脳幹部発生のび漫性腫瘍で脳底動脈を取り囲むような発育形態をみたときはdiffuse midline gliomaを疑う。(3)大脳発生の壁在結節を伴う囊胞性腫瘤において、軟膜に沿った造影効果を認めればPXAが疑われ、神経節膠腫との鑑別に役立ちうる。(4)鞍上部に発生してCTにて高吸収、MRIの拡散強調画像で高信号を呈し、よく造影される腫瘍はジャーミノーマが疑われ、頭蓋咽頭腫との鑑別になる。(5)脳室内に発生するCT高吸収濃度、出血や周囲への浸潤傾向を呈する腫瘍は脈絡叢乳頭癌が疑われ、脈絡叢乳頭腫との鑑別の一助となる。
Copyright© 2021 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.