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トルコ鞍・傍鞍部領域のMRI
佐藤 典子
1
1国立精神・神経医療研究センター病院 放射線診療部
キーワード:
局所解剖学
,
海綿静脈洞
,
下垂体卒中
,
下垂体腫瘍
,
画像強調
,
MRI
,
性因子
,
腺腫
,
器官形成
,
トルコ鞍
,
脳神経腫瘍
,
年齢因子
,
CISS法(MRI)
,
神経周囲浸潤
,
横緩和時間
,
下垂体炎-自己免疫性
Keyword:
Autoimmune Hypophysitis
,
Anatomy, Regional
,
Adenoma
,
Age Factors
,
Cavernous Sinus
,
Cranial Nerve Neoplasms
,
Image Enhancement
,
Magnetic Resonance Imaging
,
Pituitary Neoplasms
,
Pituitary Apoplexy
,
Sex Factors
,
Sella Turcica
,
Organogenesis
pp.s110-s122
発行日 2015年3月10日
Published Date 2015/3/10
DOI https://doi.org/10.15105/J00235.2015201563
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下垂体の出血は激しい頭痛や意識消失といった劇的な症状を呈すると一般に考えられているが,実際MRIが普及してみると,下垂体出血を来したのにもかかわらず,軽度の頭痛や無症状の症例をたびたび経験するようになった.
下垂体の無症候性出血を指摘するにはT2*強調像が有用である.
リンパ球性下垂体炎は非特異的な慢性炎症性疾患であり,しばしば下垂体腺腫と間違われるが,下垂体辺縁あるいは周囲組織にT2強調像で著明に低信号(parasellar T2 dark sign)を認め,これは鑑別点となる.
海綿静脈洞内を走行する脳神経の描出は造影CISSにより可能で,他の撮像法では指摘できなかった脳神経の病変も描出することができる.
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