特集 遺伝情報と遺伝カウンセリング
小児科領域別のポイント 性分化疾患の遺伝学的検査と本人・両親への遺伝カウンセリング
石井 智弘
1
1慶應義塾大学医学部小児科
キーワード:
遺伝相談
,
性腺機能低下症
,
性別違和
,
性分化疾患
,
両親
,
性別判定
,
遺伝学的検査
Keyword:
Hypogonadism
,
Gender Dysphoria
,
Genetic Counseling
,
Genetic Testing
,
Sex Determination Analysis
,
Parents
,
Disorders of Sex Development
pp.1054-1060
発行日 2020年8月1日
Published Date 2020/8/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2020362520
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<Key Points>(1)新生児期の性分化疾患は心理社会的かつ医学的な救急疾患である。(2)再発率の推定では、同じ単一遺伝子疾患でも精巣と卵巣で表現型に差がみられること、生殖予後に影響するため次世代に伝達し難いという疾患特異性を考慮する。(3)生殖予後や合併症の予測では、性別違和、性腺機能低下症、性腺腫瘍のリスクを評価して、クライアントに情報提供する。(4)新生児期の法律上の性の決定では、性別を確信できない場合に性決定を保留し、医療チームと両親で情報を共有して、両親による自律的な性決定を医療チームが支援する。
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