症例
若年ミオクロニーてんかんに類似した臨床経過をたどった前頭葉てんかんの1例
佐野 浩子
1
,
加藤 竹雄
,
徳永 沙知
,
石原 剛広
,
井手 見名子
,
松本 貴子
,
毎原 敏郎
1兵庫県立尼崎総合医療センター 小児科
キーワード:
Phenytoin
,
鑑別診断
,
てんかん-前頭葉
,
脳波記録法
,
ビデオ記録
,
てんかん-ミオクローヌス-若年性
Keyword:
Myoclonic Epilepsy, Juvenile
,
Diagnosis, Differential
,
Video Recording
,
Epilepsy, Frontal Lobe
,
Phenytoin
,
Electroencephalography
pp.132-136
発行日 2019年1月1日
Published Date 2019/1/1
DOI https://doi.org/10.24479/J00648.2019141088
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16歳男。14歳時にてんかんと診断され、治療を開始するも2ヵ月に1回の頻度で発作を繰り返した。再診時の発作間欠期脳波所見では覚醒時に多棘徐波複合が散在するが、睡眠期ではその頻度が上昇し、前頭中心部を中心とする右側優位性の多棘徐波複合を認めた。臨床経過から若年性ミオクロニーてんかんとして治療を行い、ミオクロニー発作は完全に消失したが、早朝の全般発作の頻度は上昇した。さらなる発作症状の聴取で発作時に右舌縁の咬傷を伴っていることを確認し、発作時ビデオ脳波モニタリング検査の結果から、ミオクロニー発作と部分発作とを発作症状に持つ前頭葉てんかんと診断して治療を行い、てんかん発作は速やかに消失した。
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