特集 ピーンチ!私はこうして切り抜けた
頸部瘻孔 瘻管が非常に長かった
水野 大
1
,
小林 めぐみ
,
川島 到真
,
早野 恵
1岩手医科大学 外科
キーワード:
X線診断
,
頸部
,
瘻孔
Keyword:
Neck
,
Fistula
,
Radiography
pp.963-965
発行日 2019年10月25日
Published Date 2019/10/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2020146047
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
症例は学童男児で、左前頸部の腫脹と腫脹中心部のdimpleからの排膿を主訴に、側頸瘻の疑いで当科へ紹介となった。保存的治療で炎症が沈静化した後にMRIを施行したところ、T2強調像で左顎下腺内に6mm大のhigh intensityな嚢胞が認められたが、それより頭側の連続性は確認できなかった。内瘻孔開口部不明の側頸瘻として瘻管全摘術を計画したが、直接瘻管造影で瘻管は左下顎骨と左上顎骨の内側を頭側に向け走行し、鼻腔に開口していることが判明したため手術は中止した。耳鼻科、形成外科にコンサルトしたが、手術自体のリスクが高いとの回答で経過観察の方針となった。造影約4年を経過した時点で再び腫脹と排膿を繰り返すようになり、今後は化学的焼灼術などを検討している。
Copyright© 2019 tokyo-igakusha.co.jp. All rights reserved.