特集 新生児外科疾患の精神・身体発育
泌尿器疾患
古賀 寛之
1
,
山高 篤行
1順天堂大学 医学部小児外科・小児泌尿生殖器外科
キーワード:
新生児疾患
,
身長
,
体重
,
泌尿器疾患
,
新生児外科
Keyword:
Body Height
,
Body Weight
,
Infant, Newborn, Diseases
,
Urologic Diseases
pp.71-73
発行日 2019年1月25日
Published Date 2019/1/25
DOI https://doi.org/10.24479/J00645.2019141555
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新生児期に泌尿器疾患に対し外科手術を行い、現在6~12歳に至った21例を対象に、診療録より発達障害、視力・聴力障害、脳性麻痺(重症心身障害)を調査した。泌尿器疾患の内訳は、腎盂尿管移行部狭窄症11例(腎盂形成2例、腎瘻造設9例)、後部尿道弁1例、腎腫瘍1例、尿膜管遺残8例であった。その結果、低出生体重児、極・超低出生体重児は認めず、染色体異常例も含まれなかった。全例が身長と体重が-2SDをクリアしていた。染色体異常は認めず、精神発達遅延例やてんかん例もなかった。全例に視力・聴力障害を認めなかった。全例が幼稚園や普通学級に進学し、多くの症例で現状に対する不満や不具合がなかった。新生児期に外科手術を行った泌尿器疾患例の長期予後に関しては、多くが体格は標準範囲であり、運動精神発達遅延の割合も低く、社会生活に適応していると考えられた。
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