骨折予防を目指した積極的な骨粗鬆症診療 骨折発症に関与する多彩な因子
FRAXに含まれる骨折リスク因子
藤原 佐枝子
1
1広島原爆障害対策協議会健康管理増進センター
キーワード:
Glucocorticoids
,
飲酒
,
関節リウマチ
,
危険因子
,
股関節部骨折
,
骨粗鬆症
,
骨密度
,
身長
,
体重
,
大腿骨頸部骨折
,
リスク評価
,
骨折-骨粗鬆症性
Keyword:
Alcohol Drinking
,
Arthritis, Rheumatoid
,
Body Height
,
Body Weight
,
Femoral Neck Fractures
,
Glucocorticoids
,
Hip Fractures
,
Osteoporosis
,
Risk Factors
,
Bone Density
,
Risk Assessment
,
Osteoporotic Fractures
pp.657-660
発行日 2013年4月1日
Published Date 2013/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2013155556
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骨折リスク評価ツール(FRAX)は,骨密度と危険因子(骨密度がない場合には危険因子のみ)で,個人の10年以内の骨折絶対リスク(%)を算出し,骨粗鬆症薬物治療の必要な人を判別する目的で作成された.FRAXは,骨粗鬆症薬物治療開始の基準として,各国のガイドラインに取り入れられている.用量依存性が考慮されていない危険因子,FRAXでは取り扱われていない2型糖尿病や転倒,大腿骨頸部骨密度と腰椎骨密度に乖離があったときなどについては,FRAXで求められた確率に解釈が必要である.FRAXは,危険因子を考慮した骨折リスク評価の新しい考え方であり,今後は,より簡便で効果的なツールに進化することが期待される.
©Nankodo Co., Ltd., 2013