特集 骨髄異形成症候群(MDS)の分類・病態・治療と予後の最前線
7.骨髄異形成症候群における新規治療薬開発
山内高弘
1
Takahiro Yamauchi
1
1福井大学医学部 血液・腫瘍内科 教授
pp.1751-1756
発行日 2018年11月30日
Published Date 2018/11/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018121751
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アザシチジン治療により高リスク骨髄異形成症候群の約半数で血液学的改善が得られ,全生存中央値は約2年である。しかし,アザシチジン治療後再発例あるいは初回抵抗例に対する有効な薬剤は開発途上にある。リゴサチブは,細胞周期M期制御に重要なPlk経路と細胞の増殖・生存・抗アポトーシスに関連するPI3K経路の双方に対する非ATP競合型阻害薬である。グアデシタビンは第2世代の脱メチル化薬で,decitabineとdeoxyguanosineのジヌクレオチドである。ペボネディスタットはAMPのアナログで,プロテアソーム阻害作用を有する。これらは本邦にて治験が進行中である。