特集 原発性マクログロブリン血症
3.原発性マクログロブリン血症に対する治療3)bortezomibを用いた治療
鈴木一史
1
Kazuhito Suzuki
1
1東京慈恵会医科大学附属柏病院 内科学講座 腫瘍・血液内科 助教
pp.1197-1203
発行日 2017年7月30日
Published Date 2017/7/30
DOI https://doi.org/10.20837/52018081197
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ボルテゾミブはプロテアソーム阻害薬であり,NF-κBの活性化の抑制を介した抗腫瘍効果が期待でき,多発性骨髄腫に対する化学療法の中心的な役割を担っている。最近,原発性マクログロブリン血症に対するボルテゾミブを含む化学療法の有効性,安全性が報告されている。ボルテゾミブは治療初期に免疫グロブリンM(IgM)を低下させることで原発性マクログロブリン血症の症状を減弱させることが期待できる。一方,その有害事象として末梢神経障害があり,投与法を週1回に変更することで,その頻度,重症度を軽減できる可能性がある。