症例ノート
新規プロテアソーム阻害剤による多発性骨髄腫の治療戦略
塚田信弘
1
Nobuhiro Tsukada
1
1日本赤十字社医療センター 血液内科 副部長
pp.930-933
発行日 2018年5月30日
Published Date 2018/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201806930
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イキサゾミブは本邦で承認された3剤目のプロテアソーム阻害剤である。多剤抵抗性となった多発性骨髄腫に対し,イキサゾミブを含む3剤併用療法が有効であった症例を経験した。多剤併用は相乗効果を期待できるだけでなく,それぞれの薬剤の投与量を調節することにより有害事象を軽減できる場合もある。本例ではレナリドミドとデキサメタゾンが無効であり,レナリドミドによる血球減少により継続困難となったが,レナリドミドを減量してイキサゾミブを併用することにより長期の継続が可能であった。