慢性疾患となった骨髄腫-どのように診断するか? どのように付き合っていくか? 骨髄腫治療薬の温故知新
プロテアソーム阻害薬
柴山 浩彦
1
1大阪大学 大学院医学系研究科血液・腫瘍内科
キーワード:
骨髄腫-多発性
,
Bortezomib
,
Carfilzomib
,
Proteasome Inhibitors
,
Ixazomib
Keyword:
Bortezomib
,
Multiple Myeloma
,
Proteasome Inhibitors
,
Carfilzomib
,
Ixazomib
pp.881-886
発行日 2017年10月1日
Published Date 2017/10/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2017361081
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2002年に,多発性骨髄腫(MM)に対し,プロテアソーム阻害薬(PI)のbortezomib(Btz)が臨床的に有用であることが初めて論文発表されてから,すでに15年が経過した.その後,いくつかのPIの開発が行われ,現在,Btzに次いで,carfilzomib(Cfz),ixazomib(Ixz)が臨床現場に登場し,MMの治療に貢献している.Btzは皮下注あるいは静注,Cfzは点滴静注,Ixzは経口投与される薬剤である.Btzで頻度の高い副作用として認められる末梢神経障害(PN)は,Cfz,Ixzでは少ない.Cfzは高血圧,心不全の副作用,Ixzは下痢などの消化器症状,皮疹の副作用に注意が必要である.
©Nankodo Co., Ltd., 2017