症例ノート
イキサゾミブを用いた“All oral triplet therapy”
小川亮介
1
Ryosuke Ogawa
1
1JCHO九州病院 血液・腫瘍内科 医長
pp.918-923
発行日 2018年5月30日
Published Date 2018/5/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201806918
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第3のプロテアソーム阻害薬イキサゾミブは,経口薬で多発性骨髄腫の“All oral triplet therapy”が可能となった。当院で経験した11例から2例を提示する。1例目は,自家末梢血幹細胞移植後レナリドミド単独療法中のparaprotein relapseにイキサゾミブをadd onした。2例目は,腰痛のために低下したADLの向上目的で行ったリハビリテーションを継続するためにIRd療法を選択した。両症例ともに病勢を抑えることができ,消化器症状を主とする副作用は軽微であった。All oralのIRd療法は,外来での長期継続で治療効果の期待できるtriplet治療である。