発行日 2011年3月1日
Published Date 2011/3/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2011143665
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経口血糖降下薬(とくにSU薬)使用下でコントロール不十分な2型糖尿病に対しインスリンデテミルを用いたBOT(basal supported oral therapy)を施行した症例の日常臨床における治療継続状況ならびに長期間(9ヵ月以上)BOTを施行した症例における体重および血糖コントロールへの影響を後ろ向きコホート研究で検証した。BOT施行症例の20%が6ヵ月以内に強化インスリン療法へ治療変更となっており、9ヵ月治療を継続した症例の検討ではこれらの症例を除外しているため本解析結果における血糖コントロールは実際より改善度が高い可能性が考えられた。ただし、それでも血糖コントロールが十分とはいえない結果は、BOTの限界を示しているともいえた。BOT施行後6ヵ月経過した段階でHbA1c値の改善が乏しい症例に関しては、食後高血糖に対する介入を積極的に考慮する必要があると考えられた。
©Nankodo Co., Ltd., 2011