特集 免疫チェックポイントとがん免疫治療
4.血液腫瘍におけるがん免疫治療と免疫チェックポイント阻害抗体薬
小笠原正浩
1
Masahiro Ogasawara
1
1札幌北楡病院 血液内科 部長
pp.1533-1545
発行日 2017年10月30日
Published Date 2017/10/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201711045
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免疫チェックポイント阻害薬の登場によってがん治療にパラダイムシフトが生じている。血液腫瘍では,古典的Hodgkinリンパ腫に対し著効することが示され,保険適応された。また,CD19を標的とするキメラ型抗原受容体遺伝子導入T細胞を用いた細胞療法が,急性リンパ性白血病やB細胞悪性リンパ腫に対し奏効することが明らかになり,最近,急性リンパ性白血病に対しFDAの承認が得られた。さらに有効性の向上のため,免疫チェックポイント阻害薬と他の治療を併用する複合免疫療法の臨床試験が進行している。