特集 改訂造血器腫瘍WHO分類2016 ~概要と意義~
7.T/NK細胞リンパ腫
山口素子
1
Motoko Yamaguchi
1
1三重大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科学 講師
pp.409-415
発行日 2017年2月28日
Published Date 2017/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/5201703073
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2016年3月に公開されたリンパ系腫瘍のWHO分類2016年版の概要によると,成熟TおよびNK細胞腫瘍における2008年版からの主な変更点は以下の通りである。① anaplastic large-cell lymphoma,ALK陰性の疾患単位への昇格,② 濾胞ヘルパーT細胞由来腫瘍を新たに定義,③ Epstein-Barr virus関連疾患の整理と病型名の変更,④ Enteropathy-associated T-cell lymphomaの再定義,⑤ 稀なリンパ腫暫定病型の追加と再定義。多国間での大規模な共同研究が稀な疾患の独自性証明に貢献している。遺伝子異常に関しては,治療開発への期待を込め,病型分類としては踏み込んだ記載がなされている。