特集 節外性リンパ腫
6.Extranodal NK/T-cell lymphomaにおける発生部位による臨床的特徴と治療
山口素子
1
Motoko Yamaguchi
1
1三重大学大学院医学系研究科 血液・腫瘍内科学 講師
pp.1571-1577
発行日 2013年10月30日
Published Date 2013/10/30
DOI https://doi.org/10.20837/52013111571
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Extranodal NK/T-cell lymphoma(ENKL)の主病変部位では,鼻腔およびその周辺組織が最も多い。同時併用化学放射線療法,あるいはL-asparaginaseを含む化学療法が推奨治療である。皮膚/軟部組織に発生するENKLは全体の約10%を占め,2番目に多い。近年,皮膚の局所浸潤例での局所放射線治療の有効性を示唆する報告がある。消化管のENKLは大腸に好発し,高率に穿孔を生じ予後不良である。口蓋扁桃に発生するENKLが特殊である可能性がある。鼻腔およびその周辺組織のENKLと,それ以外のENKLとに分ける亜分類が試みられてきたが,その有用性を疑う意見がある。