Topics「身近な話題・世界の話題」(154)
本態性血小板血症治療の現状と今後
枝廣陽子
1
,
小松則夫
2
Yoko Edahiro
1
,
Norio Komatsu
2
1順天堂大学医学部 内科学血液学講座 助教
2順天堂大学医学部 内科学血液学講座 主任教授
pp.134-140
発行日 2016年12月30日
Published Date 2016/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201701134
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2008年に発表されたWHO分類による白血病・リンパ系腫瘍の病態学第4版が2016年に改訂された。この8年の間に,骨髄増殖性腫瘍(myeloproliferative neoplasms:MPN)の分野では,CALR変異が発見され,日本ではJAK2阻害薬やアナグレリドの使用が認可されるなど,診断・治療において大きな進歩があった。その一方で,MPNに対して古くから使用されているインターフェロン-αの投与によって遺伝子変異の消失がみられる症例や治療中止が可能な症例の報告もあり,インターフェロン-αは再度MPNの治療薬として脚光を浴びている。