Topics「身近な話題・世界の話題」(149)
本態性血小板血症患者を対象とした症状に関するアンケート調査
小松則夫
1
,
瀧香織
2
,
小瀬良克也
2
,
千葉薫子
3
Norio Komatsu
1
,
Kaori Taki
2
,
Katsuya Kosera
2
,
Tadako Chiba
3
1順天堂大学医学部 血液内科 教授
2骨髄増殖性腫瘍患者・家族会(MPN-JAPAN)
3シャイアー・ジャパン株式会社 事業調査部
pp.984-992
発行日 2016年6月30日
Published Date 2016/6/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201607076
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本態性血小板血症(ET)患者98例を対象とし,症状の実態に関するアンケート調査を行った。薬物療法開始前の有症状率は70%に達し,有症状率30%以上かつ平均スコアが10点中3点以上の項目として「だるさ」「集中力の低下」「無気力」「視力障害」「頭痛」が同定された。薬物療法開始後,症状は全般的に改善する傾向にあり,特に血小板減少薬服用例では,上記5項目の有症状率や症状スコアが著明に低下していた。ETの診療では,倦怠感や血管運動症状などの様々な症状についても積極的に聴取することが大切であると考えられる。