特集 骨髄異形成症候群・骨髄増殖性腫瘍の病理診断
4.High risk骨髄異形成症候群の病理診断プロセス
木村 芳三
1
,
大島 孝一
2
Yoshizo Kimura
1
,
Koichi Ohshima
2
1聖マリア病院 病理診断科
2久留米大学医学部 病理学 教授
pp.49-56
発行日 2015年12月30日
Published Date 2015/12/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201601049
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
骨髄異形成症候群は塗抹標本での形態診断を基本とした疾患概念であり,骨髄病理診断の役割は明確ではない。しかし,積極的に免疫染色や特殊染色を用いることで他の検査所見ではわかりにくい情報を得ることが可能であり,疾患の病態を再考する機会となり得る。診断確定は塗抹標本や染色体など他の検査所見を含めて行うが,病理学的な予後因子を検討しておくことは重要である。High risk MDSの病理診断プロセスを提示し,骨髄病理診断の具体的意義を考慮しながら解説した。