特集 最近のゲノム解析技術の理解のために
5.次世代シークエンサーによるクロマチン構造解析の可能性 ~エピゲノム解析による造血器腫瘍の理解に向けて~
仙波雄一郎
1
,
大川恭行
2
Yuichiro Semba
1
,
Yasuyuki Ohkawa
2
1九州大学医学研究院 先端医療医学部門 エピジェネティクス分野/九州大学医学研究院 病態修復内科学
2九州大学医学研究院 先端医療医学部門 エピジェネティクス分野 准教授
pp.1135-1144
発行日 2015年7月30日
Published Date 2015/7/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201508057
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造血器腫瘍におけるヒストン修飾因子,クロマチン制御因子の遺伝子変異が相次いで報告され,その病態形成の理解にはエピゲノム状態の解析が不可欠である。次世代シークエンサーの登場は,ゲノムワイドなヒストン修飾およびヌクレオソーム配置の解析を可能とし,エピゲノム状態の知見の蓄積が進んでいる。本稿ではゲノムワイドなヒストン修飾解析手法,ヌクレオソーム解析手法を概説し,造血器腫瘍で得られているヒストン修飾異常に関する最近の知見について紹介したい。