特集 血液病の外来診療
9.血友病など血液凝固障害
武山雅博
1
Masahiro Takeyama
1
1奈良県立医科大学 小児科 助教
pp.513-522
発行日 2015年3月30日
Published Date 2015/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201504091
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凝固異常を生じる疾患として,血友病,後天性血友病,von Willebrand病(VWD)がある。血友病A(B)は第 VIII ( IX )因子の活性が低下~欠乏し,出血症状をきたす。凝固因子製剤の投与により,重篤な出血を回避することが可能になった。後天性血友病Aは第 VIII 因子に対する自己抗体が出現し,重篤な出血症状をきたす。治療により大部分は寛解に至るが,一部の症例では出血や感染症により死亡する。VWDはvon Willebrand因子の量的・質的異常に起因する疾患であるが,その病態は極めて多様である。