特集 血液病の外来診療
2.骨髄異形成症候群
川端浩
1
,
高折晃史
2
Hiroshi Kawabata
1
,
Akifumi Takaori
2
1京都大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科 講師
2京都大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科 教授
pp.451-459
発行日 2015年3月30日
Published Date 2015/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201504029
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骨髄異形成症候群(MDS)に治癒をもたらす唯一の治療法は同種造血幹細胞移植である。しかしながら,患者の多くは強力な抗がん剤治療や移植の適応がない高齢者であり,外来で診療を受けることが多い。移植適応のないMDS患者の外来診療の主な目標は,QOLをできるだけ高く保つことである。病型や病期などに応じて,免疫抑制療法や,レナリドミド,ダルベポエチン,アザシチジンといった薬剤による治療を使い分ける。必要に応じて輸血や鉄キレート療法といった支持療法を行う。移植適応のある患者については時期を逃さないように,外来で移植の準備を進めておく。