特集 骨髄異形成症候群(MDS)の病態解明と治療の現状
3.骨髄異形成症候群の診断と臨床的予後予測 ~2014年Update~
川端浩
1
,
高折晃史
2
Hiroshi Kawabata
1
,
Akifumi Takaori
2
1京都大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科学 講師
2京都大学大学院 医学研究科 血液・腫瘍内科学 教授
pp.1463-1471
発行日 2014年9月30日
Published Date 2014/9/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201410037
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骨髄異形成症候群(MDS)は難治性の造血不全であり,正確な診断と予後予測が最適な治療法選択のために重要である。実臨床では,骨髄細胞の形態診断,細胞の表面抗原分析,染色体核型解析などを駆使して診断が行われている。予後予測については,近年,国際予後スコア化システムの改定が行われ(IPSS-R),染色体核型について詳細な分類が行われたほか,骨髄芽球比率が2%以下と2~5%での予後の違いが示された。近年,MDSの遺伝子変異に関する知見が大幅に増加しており,将来的には本疾患の診断や予後予測への活用が期待される。