特集 血液病の外来診療
1.造血障害 ~再生不良性貧血を中心に~
臼杵憲祐
1
Kensuke Usuki
1
1NTT東日本関東病院 血液内科 部長
pp.443-450
発行日 2015年3月30日
Published Date 2015/3/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201504021
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再生不良性貧血の治療は,重症度と年齢に応じて,免疫抑制療法あるいは同種造血幹細胞移植,蛋白同化ホルモン療法を選択する。特発性の赤芽球癆の治療ではシクロスポリンが第1選択である。減量中に再発することが多く,ほとんどの症例では維持療法の継続が必要である。発作性夜間ヘモグロビン尿症には抗C5抗体製剤のエクリズマブが有効であるが,非常に高価な治療であり,適応を慎重に検討すべきである。自己免疫性溶血性貧血では,副腎皮質ホルモン療法が第1選択である。