Topics「身近な話題・世界の話題」(119)
再生不良性貧血に対するエルトロンボパグ
臼杵憲祐
1
Kensuke Usuki
1
1NTT東日本関東病院 血液内科 部長
pp.1448-1452
発行日 2013年9月30日
Published Date 2013/9/30
DOI https://doi.org/10.20837/52013101448
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重症の再生不良性貧血は骨髄低形成と汎血球減少を呈し,造血幹細胞移植や免疫抑制療法で治療されるが,1/3の例は免疫抑制療法に抵抗性である。エルトロンボパグは血小板系造血を促進するトロンボポエチン受容体作動薬の小分子の経口薬である。免疫抑制療法に抵抗性の再生不良性貧血25例におけるエルトロンボパグの第 II 相試験で,血液学的改善効果が44%であり,一部の症例では血小板系だけではなく3系統の血球改善効果がみられたことが報告されている。