特集 免疫制御によるがん治療
2.免疫チェックポイント阻害による新たながん免疫療法
安達圭志
1
,
玉田耕治
2
Keishi Adachi
1
,
Koji Tamada
2
1山口大学大学院 医学系研究科 免疫学分野
2山口大学大学院 医学系研究科 免疫学分野 教授
pp.1607-1614
発行日 2014年10月30日
Published Date 2014/10/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201411031
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がんに対する免疫療法は新しい時代の幕開けを迎えている。特に,がん微小環境における免疫抑制機構を標的とした免疫チェックポイント阻害療法は,これまでにない優れたがん治療効果を示し,承認薬として臨床の現場で使用されるようになった。本稿では,免疫チェックポイント阻害剤の開発において重要な免疫学的知見である「がんの免疫逃避機構」について解説し,さらに抗CTLA-4抗体と抗PD-1/PD-L1抗体を中心に,その開発プロセスと治療効果を概説する。