特集2 成人血友病患者における周術期管理の実際
4.成人血友病患者に対する手術〈2〉:腹腔鏡下脾臓摘出術
浦上淳
1
,
平林葉子
1
,
和田秀穂
2
Atsushi Urakami
1
,
Yoko Hirabayashi
1
,
Hideho Wada
2
1川崎医科大学総合外科学 講師
2川崎医科大学 血液内科学 教授
pp.421-427
発行日 2014年2月28日
Published Date 2014/2/28
DOI https://doi.org/10.20837/5201403105
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血友病AでHIV/HCV重複感染症例の肝硬変,脾腫,血小板減少に対して,IFN療法導入目的の腹腔鏡下脾臓摘出術を行ったので,その周術期管理を含めて報告する。症例は40歳代の男性で,10歳時に血友病Aと診断され非加熱濃縮凝固因子製剤の投与を受け,20歳代でHIV,HCV陽性と判明した。血液凝固第 VIII 因子製剤,新鮮凍結血漿,血小板輸血を使用することで安全に手術を施行することが可能であった。術後,血小板は増加し,IFN療法が導入された。