特集 注目されるnatural killer T(NKT)細胞
5.NKT細胞による自己免疫疾患発症制御
山村隆
1
Takashi Yamamura
1
1国立精神・神経医療研究センター 神経研究所 免疫研究部 部長
pp.935-940
発行日 2013年6月30日
Published Date 2013/6/30
DOI https://doi.org/10.20837/5201307935
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
不変TCRα鎖を発現するinvariant NKT(iNKT)細胞は,CD1d分子に結合した糖脂質α-galactosylceramideを認識し,サイトカイン産生を介して免疫制御能を発揮する。ヒト自己免疫疾患では,末梢血中のiNKT細胞数の減少や機能偏倚を示す報告が多い。自己免疫疾患モデルの解析結果は,iNKT細胞が与えられた環境に応じて,炎症抑制または炎症促進的に働くことを示唆している。iNKT細胞の炎症抑制機能を誘導する治療薬開発への期待が高まっている。