今月の主題 白血球
各論
NKT細胞と細菌感染
川上 和義
1
Kazuyoshi KAWAKAMI
1
1東北大学医学部保健学科基礎検査学講座病原検査学分野
キーワード:
NKT細胞
,
細菌感染
,
糖脂質抗原
Keyword:
NKT細胞
,
細菌感染
,
糖脂質抗原
pp.1085-1089
発行日 2007年10月15日
Published Date 2007/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101335
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
natural killer T(NKT)細胞は,T細胞でありながらNK細胞マーカーを発現する特異な細胞集団である.限られたレパートリーの抗原受容体を発現し,非古典的MHCクラスI分子であるCD1dに依存して糖脂質抗原を認識することで活性化を受け,迅速に大量のサイトカインを産生する.多くの研究によって,感染防御におけるNKT細胞の役割が解析されてきたが,複雑な機構の存在が予想されている.近年,細菌由来のNKT細胞認識糖脂質抗原の存在が明らかになり,感染防御免疫におけるNKT細胞の作用機序が解明されつつある.本稿では,これまでの知見をもとに,細菌感染におけるNKT細胞の意義について概説した.
Copyright © 2007, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.