特集 腸内細菌と免疫系の関わり(臨床的な意義)~腸内細菌はどこから来てどこに向かうのか~
Ⅰ.腸内細菌叢の新しい分類
古賀泰裕
1
Yasuhiro Koga
1
1東海大学医学部消化器内科客員教授
pp.262-268
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201903262
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従来,分類には細菌株の分離培養が必須であったため,腸内細菌の大部分を占めると予想されていた難培養細菌の分類は困難であった。しかし,次世代型シークエンサーの開発により大量のDNA塩基配列解析が可能となり,メタ16S解析法による腸内細菌叢を網羅的に同定し分類することが可能になった。その結果,ヒト腸内細菌叢は1,000種にも及ぶ細菌種から構成される非常に複雑な生態系であることが明らかになった。これらの腸内細菌は分類学上7つの門(Phylum)から構成される。