特集 腸内細菌と免疫系の関わり(臨床的な意義)~腸内細菌はどこから来てどこに向かうのか~
序 ~「腸内細菌と免疫系の関わり」の特集にあたって~
永田智
1
Satoru Nagata
1
1東京女子医科大学小児科教授
pp.257-260
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201903257
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永年にわたるヒトと腸内細菌叢の免疫学的な共益関係の破綻により生じる疾患として,アレルギー,炎症性腸疾患,がんがあげられよう。前2者は乳幼児期~学童期の免疫,後者は壮年~老年期の発症が主であることから,この時期の腸内細菌叢がヒトの免疫に与える影響を解明する必要がある。これらの疾患の予防のためには,いかに腸内細菌叢のバランスを維持するかが重要となるため,どのような腸内細菌叢が理想的であり,それを子どもに植えつけるには,どのような食生活の指導やプロバイオティクスの投与が必要であるかなどを本特集で解説する。