特集 スギ・ヒノキ花粉症 最新の話題
Ⅱ.病因論に関する話題
1.アレルギー疾患モデルにおける好塩基球の機能解析
二宮(小畑)一茂
1
Kazushige Obata-Ninomiya
1
1Benaroya Research Institute, Ziegler Laboratory
pp.156-162
発行日 2019年1月15日
Published Date 2019/1/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201902156
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好塩基球は肥満細胞と類似した顆粒球の1つであるが,数が少なく,長い間独自の機能はわかっていなかった。最近,好塩基球はTh2サイトカインを大量に産生することが明らかになり,Th2細胞分化,抗体産生に関与することが示された。また,アナフィラキシーショック,喘息,アトピー性皮膚炎,花粉症,食物アレルギーなど様々なアレルギー疾患モデルにおいても好塩基球が重要な役割を果たしていることが示されてきた。本稿では最新の知見を織り交ぜ,好塩基球のアレルギー疾患への関与をサマライズした。