原著
妊娠合併喘息の増悪と出生児との関連
原田智也
1
,
山﨑章
1
,
福嶋健人
1
,
岡﨑亮太
1
,
長谷川泰之
1
,
倉井淳
1
,
渡部仁成
1
,
河﨑雄司
1
,
清水英治
1
Tomoya Harada
1
,
Akira Yamasaki
1
,
Takehito Fukushima
1
,
Ryota Okazaki
1
,
Yasuyuki Hasegawa
1
,
Jun Kurai
1
,
Masanari Watanabe
1
,
Yuji Kawasaki
1
,
Eiji Shimizu
1
1鳥取大学医学部附属病院呼吸器内科・膠原病内科
pp.1064-1070
発行日 2018年7月15日
Published Date 2018/7/15
DOI https://doi.org/10.20837/32018081064
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目的:喘息増悪が出生児の状態に与える影響について検討する。 方法:2005年1月~2016年9月に当院(鳥取大学医学部附属病院)で出産歴のある喘息患者96名117出産例を対象とし,患者背景・喘息増悪の有無・出生児の状態について後方視的に解析した。 結果:出産年齢は中央値で32歳,妊娠中の喫煙は26例(22.2%)であった。喘息増悪は52例(44.4%)で,入院は7例(6.0%),呼吸不全は3例(2.6%)のみであった。妊娠前からの吸入ステロイド使用で増悪が有意に減少した。増悪の有無により,出産週数,出生時体重,Apgar score(アプガー指数:出生直後の新生児の健康状態を表す指数)に差は認めなかった。 結語:重篤な増悪がなければ,喘息は出生児の状態に影響を与えなかった。