特集 職業・環境アレルギーの最前線
Ⅱ.越境大気汚染と喘息の最新知見
渡部仁成
1
,
倉井淳
1
Masanari Watanabe
1
,
Junv Kurai
1
1鳥取大学医学部附属病院呼吸器内科講師
pp.1456-1462
発行日 2017年10月15日
Published Date 2017/10/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201711024
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越境大気汚染とは,大気汚染物質が国境線を越えて拡大していくことである。東アジアの急速な経済発展に伴う大気汚染の増悪により,中国から本邦への越境大気汚染が明らかになり,喘息を含め健康への影響が懸念されている。しかし,そもそも本邦では大気汚染と喘息の関連について知見が十分ではなく,越境大気汚染でも重要なPM2.5に関しての知見はさらに少ない。越境大気汚染の喘息への影響を明らかにするには,まず本邦での大気汚染の喘息への影響について知見を増やし,越境大気汚染の関与について解明していく必要がある。