特集 薬物アレルギーをめぐって
Ⅳ.アレルゲン免疫療法
中込一之
1
Kazuyuki Nakagome
1
1埼玉医科大学呼吸器内科・アレルギーセンター准教授
pp.628-633
発行日 2018年4月15日
Published Date 2018/4/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201805628
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アレルゲン免疫療法は,アレルギー疾患の自然経過を修飾し,寛解を誘導しうる治療法である。皮下免疫療法と舌下免疫療法がある。適応はダニやスギなどのアレルゲンが関与するアレルギー疾患で,気管支喘息やアレルギー性鼻炎などが挙げられる。皮下免疫療法は以前より行われていたconventionalな方法で,効果があることは確立しているが,全身反応のリスクは少なからず存在する。舌下免疫療法は最近導入された方法で,我が国における適応はアレルギー性鼻炎だけであるが,皮下免疫療法と比べると安全性が高く,効果も同等である可能性がある。