原著
重症喘息における好酸球の役割
山口正雄
1
,
江本夏伯
2
,
佐々木絢子
3
Masao Yamaguchi
1
,
Kahaku Emoto
2
,
Ayako Sasaki
3
1帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授
2アストラゼネカ株式会社メディカル本部 呼吸器/炎症/自己免疫領域
3アストラゼネカ株式会社メディカル本部 呼吸器領域バイオロジックス
pp.414-425
発行日 2018年2月15日
Published Date 2018/2/15
DOI https://doi.org/10.20837/3201803414
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
喘息は様々な分子/炎症機序が複雑に絡み合って形成される疾患である。喘息病態において好酸球は気道炎症の成立に大きく関わっているとともに,上皮および組織障害,気道リモデリングや平滑筋の収縮などに影響を及ぼしている。本稿では,喘息発症の背景において考慮されるべき自然免疫と獲得免疫のバランス,好酸球の生理的機能に加えて,特に重症喘息における好酸球の役割と治療介入の意義について,各種サイトカインなどを含めた分子生物学的観点より概説する。